まいぷれフェスタに出す商品…
いったいなにが良いかな?と考えたとき、
凝ったものは必要ないなぁとまっさきに思いついた『草木染め』の手ぬぐい。
日常にあるけれど気づけていない、いつでも足元にある豊かさを感じてもらいたいなぁという思いからでした。
だから、北海道のどこでも手に入るもので染めてみようと。
しかも、あえて繁殖力の強い植物と、使い道がないとおもわれるもので染めてみることに。
草木染の手ぬぐいの作り方
木綿100%の反物さらしを手ぬぐいサイズに切り、糊をとるため一度洗濯します。
乾かしてから、今度はたんぱく処理をします。
たんぱく処理とは、布と染料をしっかり絡ませるための下処理になります。
シルク(蚕)やウール(羊毛)は動物性で、もともとタンパク質でできているためその処理は必要ありませんが、綿や麻素材には必要となります。
豆乳や牛乳と水を1:1 で混ぜ、布をひたひたに30分くらい浸します。
今回は豆乳でやりました!
浸した後はそのまま洗わず軽く絞り、脱水機へ。
干して完全に乾かしてから、染めることができます。
今回の染料は村の畑にある『キクイモ』の葉と、恵庭の林の『熊笹』、そして村のこどもたちに大人気なタイヤブランコをぶら下げてもらってる栗の木さんから落ちた『栗イガ』です。
どれもお湯で煮出して、濃い色が出たら、布を浸していきます。
そのとき、輪ゴムで布をしばったりして入れると、しっかり縛られた場所に染料が入らず、白い模様として残ります。
大人もこどもも簡単にできるので、できあがりにわくわくしながら村人さんのみんなで作業しました。
染料を60度くらいにして浸し、火をとめたりして様子を見ながら1時間程度、良い色合いのところで引き上げて、最後に『色止め』の作業です。
今回はこの二種類でやりました。
■ お湯にミョウバンを溶かした『アルミ媒染』
ミョウバンは染料の色が明るくなりやすいです。
■ 鉄くずと酢で作った液体をお湯に溶かした『鉄媒染』
鉄は、グレーや黒っぽい色に。
その他銅媒染などもありますが、そちらは緑や青っぽくなります。
媒染液に20分ほど浸し、そのあと水洗いして乾かせば完成です。
渇くとさらに薄い優しい色合いになります。
アイロンがけをして、ほつれた糸の処理をして、きらくる村オリジナルのラベルを貼って商品としても完成!!
今回、北海道も異例の蒸し暑さが続く中、とても丁寧な村人さんが美しくアイロンがけをしてくれて、
娘が描いた字とひよこの絵をベースに、消しゴムスタンプを作ってくれた器用な村人さんもいて。
みんなの『心』が詰まったすばらしい商品になりました!!
せわしない日常をスローダウンさせる草木染め
草木添めは、お湯を沸かし、布を染め上げる間は『待ち』の時間になります。
天然の草の煮出す香りは、最初は青臭い。
けど、だんだんとお茶のような深みのある香りに変わっていき、お湯もどんどん色がついてきて、ゆっくりとその工程を感じられる時間が至福でした。
集まった村人さんと畑に野菜をとりにいきます。
夏のおやつにトマトやきゅうりは最適。
天然塩や味噌をつけてかじって水分とミネラルの補給!
おひるごはんの一品にしたりしながら、半日以上かけるまったり作業を楽しみました。
今年の夏休みは、子どもたちをレジャーには一切連れていってないけれど、
毎日のように畑に足を運んで、土とともにある豊かな日々でした!
娘も息子も、きらくる村に来るのが大好きで(自宅はまだ車で10分の住宅街にあるので)
村に到着したと同時にすぐブルーベリーのなる畑へ駆けて行って、
青くなったものを一生懸命探して口に運び、
たまに鶏小屋の鶏たちや、お墓に眠る野ネズミさんやひよこに
美味しそうな実を届けていました。
息子は『ダム』と称して、ミニ田んぼの横に水路を掘り進め、一日中泥んこ遊びしていました。
その一部に大豆の種を興味本位でまいてみたら、しっかり発芽して育っていて、息子は毎日その成長も楽しみにしているようでした。
娘は四葉のクローバーを見つける達人に。笑
私にはどれも一緒に見えるクローバーの群生の中から瞬時に見つけ出すのでほんとうに脱帽です。
みつけたら、まっさきに大好きな鶏に食べさせにいきます。
幸せの象徴をじかに食べれるなんて、なんかよいことがありそう💓
クック、クック♪と美味しそうにかわいい声で食べる様子を娘はいつも愛しそうに見守っています。
元気に畑を走り回り、好きな時にトマトや木の実をもいで食べて、厚くなったら井戸水を浴びて、
私もこんな子ども時代を送ってみたかったなぁとうらやましく思ったけれど、
今それをやり直してる感覚があるので、大人になってもいくらでもやりなおせるんじゃん♪人生って面白いなぁと満たされていく日々です。
北海道にしてはあつーーい夏だったけど、街や住宅街のアスファルトや建物に囲まれた苦しい暑さがここにはなく、常に風が通り抜け、木は木陰を作り、いつでもキンキンに冷たい井戸水が湧き出ているので、冷房に頼らずとも耐えられました。
自然はつくづく、私たちに豊かな恵みを与えそして守る続けてくれていると感じてやみません。
この無償の愛って、こうしてスローダウンして五感で感じてみて知れることだなぁと思います。
今年の夏の思い出が、こどもたちの心に、細胞ひとつひとつに、しっかり浸透していると良いなぁ。