遊暮動学きらくる村の生い立ち

1.『遊暮働学きらくる村』ができるまで

 


2020年

生活クラブ生協に加入している私かっちんが「組合員同士の交流を目的としたコミュニティづくり」に参加。

持っていた考えと生活クラブ生協の方針の合致する部分を形にし、『いどばたファーム☆きらくる』を結成しました。

コミュニティの活動内容は、ハセガワ家で所有している農地(現・遊暮動学きらくる所在地)を拠点に仲間で畑を作り、採れた野菜をその場で調理しみんなで食べて交流を深めるというものです。   

 

 

『いどばたファーム☆きらくる』という名前は、当時仲間と決めました。


そこには昭和から出続けている井戸があります。

昔の長屋でよくあった風景だといわれる『井戸端会議』のイメージで、当たり前のように集い他愛もないおしゃべりで心が軽くなるような、「氣楽にくる」場所になってほしいという思いを込めました。   

 

 
 

  平日は主婦たちで畑の管理をし、週末は家族ぐるみで畑に集まり、収穫体験や野外調理をして交流を楽しみました。


みんなで協力して木にブランコをとりつけたり、廃材でトイレの壁を設置したりして、こどもたちも大喜びの場所になっていきました。

雪の時期は室内でワークショップを行いました。

 

    

 

2021年

感染症騒動禍の春。

その影響を受けて、『いどばたファーム☆きらくる』の活動は長期的に休止せざるを得なくなりました。


そこで気持ち新たに、さらに自由に、外に開けたコミュニティを作りたいという夢を掲げて、組織とは無関係に個人的に発信していくことにしたハセガワ家。

 

 

この頃出会った、自給自足家族であるパーマカルチャー研究所のみなさんを講師に我が家にお招きし、『自給自足の暮らしがもたらす幸せ』といった内容のお話会を開催しました。  

 

  その後も開いた学習会や、農家さんの作業の手伝いなどの呼びかけに応えてくださった人たちが、思いに共感し集まってくれるようになりました。

 

 

  そうしてできあがったのが『遊暮働学(ゆうぼどうがく)むら』のコミュニティです。  

 

活動に共鳴し農地を提供してくださった、長沼『大きなかぶ農園』の永野ご夫妻の多大なご協力のもと、貴重な田んぼづくりから始まり、ビニールハウス建設、野菜作りをして、食材のほとんどを自給して作る『1からカレーライスづくり』プロジェクトも大成功となりました。  

 

 

その『遊暮働学むら』というコミュニティと『いどばたファーム☆きらくる』の場所の融合で、2022年春から『遊暮働学きらくる村』の始動となります。

 


2.自給自足コミュニティの必要性

 

お金のために働き詰めて、家族の心は離ればなれ。

物質的に豊かになったと思われたけれどいつの間にかそれは何百年と土に戻らないゴミの山になり、自然破壊は深刻化する一方。
人為的な自然災害も頻発。
人間たちが汚した土や水は、巡り巡って自分たちのからだに還ってくる。
経済優先社会のしわ寄せは、なんの罪もないこどもたちにきてしまったと感じています。

 

 

  暮らしかたを改め、地球に負荷の少ない心と身体も幸福で健康な生き方を目指したい。  


さらにこれから起こりうる『大きなしわ寄せ』に対応できるよう、安全な衣食住を守り作り出せる知恵を少しでも身に着け、暮らしと精神の自立を目指す。

そして家族の中だけで完結するのではなく、人が集まり助け合える環境に整えていきたい。


そうしてこどもたちの未来に繋がる安心の居場所を作りたいと考えました。


そんなときに『パーマカルチャー(持続可能な暮らし)』という言葉と出会い、やりたいことはこういうことなんだ、と確信しました。

 

3. 遊暮働学という生き方との出会い

札幌のパーマカルチャー研究所

 

地球は、すべて完璧な循環で、生き物すべてに役割があり、生きるのに必要なものはすべて自然界から与えられています。


そのパーフェクトな仕組みから外れて『不自然』な生き方をしていることが、様々なエラーを引き起こしている…。


それに気が付き自分たちの心とからだに素直になれたとき、それまで『当たり前』と思っていた「モノと仕事と病院通いに忙しくしていた暮らし」に、ほんとは心の奥底で「違和感」という信号を送っていたことに気がつきました。

 

働き方、教育の在り方、食べるもの、着るもの、使うもの……
すべての根本を見つめ直し、どう生きたいかを真剣に考え始めたときに出会った『遊暮働学(ゆうぼどうがく)』という考え方。

 

 

札幌のパーマカルチャー研究所 三栗祐己(みつくりゆうき)さんが、タイの自給自足コミュニティに滞在していたときに見た、豊かで幸せで永続的な暮らしを表した言葉です。      

 

毎日のし自体が、びでもあり、でもあり、びでもある。

 び=らし=労び (遊暮働学)  

 

「遊暮働学」のライフスタイルとは? | パーマカルチャー研究所 (permaculture-lab.com)      

 

 

 

地球の生きとし生けるものすべての存在が必要不可欠であり、うまくバランスをとって循環し成り立っているように、私たちの暮らしもすべてがひとつの循環に組み込まれるように遊暮働学して生きたいと思いました。

循環が乱れたことによって、自然界と人の心とからだに起こっているエラーを、少しでも正常に戻したい。

 

そのような暮らしを求める人はたくさんいるはず。
でも、ハセガワ家もそうであったように、ひとりではなかなか行動に移せなかったり、そもそもエラーに気が付かず苦しみつづけていたり…

だから心に素直に生きたいと願い悩むひとたちが集まり、遊暮働学の生き方へワンステップ進めるような活動ができれば、という願いがあります。



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